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危険な好奇心その8

2012.02.21

category : 怖い話

俺は窓から外を眺めた。
家の前の路地にある電柱に慎がいるはず!と思ったが、慎の姿は無かった。
どこかに隠れているのかと思い、見える範囲で捜したが何処にもいない。
その時、俺の部屋の下にあたる庭先から『キャ!』と母親の声がした。
びっくりして窓を開け、身を乗り出し、下を見た。
そこには母親が地面を見つめながら口元に手を当てがい、何かを見て驚いていた。
俺は何が起こっているのか解らず
『どーしたの!』と聞いた。
母は俺の声にギクッと反応し、こちらを見上げ、驚いた表情で無言のまま家の外壁を指差した。
俺は良からぬ感じを察したが、母の指差す方向を見た。
そこには何やらドロっとした紫色した液体とゼリー状の物が付いていた。
先程の『ドスっ』の音の正体であろう。
視線を母の足元に落とし、その何かを捜した。
そこには内蔵が飛び出た大きな牛蛙の死体が落ちていた。
母はしばらく呆然と立ち尽くしていた。
俺はすぐに『中年女』が頭に浮かんだ。すぐに目で『中年女』の姿を捜したが何処にも姿は見えなかった。
母はふと思い出したように居間に駆け込み、警察に電話をした。

母は青い顔をしていた。恐らくこの時始めて『中年女』の異常性を知ったのだろう。
そうだ、あの女は異常なんだ。
きっと今も蛙を投げ込んできた後、俺や母の驚く姿を見てニヤついているはず。。
きっと近くから俺を見ているはず。。。
鳥肌が立った。
『警察早く来てくれ!』心の中で叫んだ。

もうこの家は『家』では無い。『中年女』からすれば『鳥籠』のように俺達の動きが丸見えなんだ。常に見られているんだと感じ出した。
しばらくしてパトカーがやってきた。昨日とは違う警官二人だった。
警官一人は外壁や投げ込んで来たであろう道路を何やら調べ、もう一人は俺と母に
『何か見なかったか?』
『その時の状況は?』
などなど、漠然とした事を何度も聞いて来た。

最後に警官が不安を煽るような事を言って来た。
『たしか、昨日もいやがらせを受けているんですよね?おそらく犯人はすぐにでも同じような事をしてくる可能性が高いです。』と。
俺はたまらず
『あの呪いの女なんです!コートを着てる40歳ぐらいの女なんです!早く捕まえてください!』
と半泣きになって懇願した。

すると警察官は
『さっきね、山を見てきたんだよ。。。犬の死体も板に彫られたお友達の名前も、あと女の子の写真もあったよ。
今からそれを調べて必ず犯人捕まえるから!』
と言い、俺の肩をポンと叩くと、母の元へ行き、何やら話していた。
『主人に連絡を・・』
みたいな事を言われていたようだ。
壁に付いた蛙の染み、及びその死体の写真を撮り、1時間程で警官達は帰って行った。
しばらくして父親が帰宅した。まだ5時前だった。昨日の今日だから心配になったのだろう。
夕食の準備をしている母も、夕刊を読んでいる父も無言だったが、どことなくソワソワしているのが解った。
もちろん俺自信も次にいつ『中年女』が来るのか不安で仕方なかった。
その日の晩飯は家族皆が無口で、只、テレビの音だけが部屋に響いていた。
そして夜11時過ぎ、皆で床に就いた。用心の為、一階の居間は電気を点けっぱなしにしておくことになった。
その夜も家族揃って同じ部屋で寝た。
もちろんなかなか寝付けなかった。

どれぐらい時間が過ぎただろう。。。
突然玄関先で
『オラァー!!』
とドスの効いた男の声とともに
『ア゛ー!ア゛ー!』
と聞き覚えのある奇声
【中年女】の叫び声が聞こえた。
俺達家族は皆飛び起き、父が慌てて玄関先に向かった。
俺は母にギュッと抱き締められ、二人して寝室にいた。
『カチャカチャ・・ガラガラガラガラ!』
父が玄関の鍵を開け、戸を開ける音がした。

戸を開ける音と共に、再び
『ア゛ー!!チキショー!ア゛ァー!!ア゛ァァァァ!』
と再び【中年女】の叫びが聞こえて来た。
『大人しくしろ!』
『オラ!暴れるな!』
と、男の声もした。
この時、俺は『警官だ!警官に捕まったんだ!』と事態を把握した。
中年女は奇声を上げ続けていた。
俺はガクガク震え、母の腕の中から抜けれなかったが、父親が戻って来て、
『犯人が捕まったんだ。お前が山で見た人かどうかを確認したいそうだが。。。大丈夫か?』と 尋ねてきた。
もちろん大丈夫ではなかったが、これで本当に全てが終わる。終わらせることが出来る!と自分に言い聞かせ、
『。。。うん。。』
と返事し、階段をゆっくりと降り、玄関先に向かった。
玄関先から
『オマエーっ!チクショー!オマエまで私を苦しめるのかー!』
と凄い叫び声が聞こえ、足がすくんだが、父が俺の肩を抱き、二人の警官に取り押さえられた『中年女』の前に俺は立った。

俺は最初、恐怖の余り、自分の足元しか見れなかったが、父に肩を軽く叩かれ、ゆっくりと視線を中年女に送った。
両肩を二人の警官に固められ、地面に顎を擦りつけながら『中年女』は俺を睨んでいた。
相当暴れたらしく、髪は乱れ、目は血走り、野犬の様によだれを垂れていた。
『オマエー!オマエー!どこまで私を苦しめるー!』
訳のわからない事を中年女は叫び、ジタバタしていた。
それを取り押さえていた警官が
『間違いない?山にいたのはコイツだね?』と聞いてきた。
俺は中年女の迫力に押され、声を出すことが出来ず、無言で頷いた。
警官はすぐに手錠をはめ、『貴様!放火未遂現行犯だ!』と言った。
手錠をはめられた後もずっと奇声を発し暴れていたが、警官が二人掛かりでパトカーに連行した。
そして一人だけ警官がこちらに戻って来て、
『事情を説明します。』と話し出した。

警官『自宅前をパトロールしてると玄関に人影が見えまして、あの女なんですけど、、
しゃがみ込んでライターで火を付けていたんですよ。玄関先に古新聞置いてますよね?』

母『いえ、置いてないですけど・・・?』

警官『じゃあこれも【あの女】が用意したんですかねー?』と指差した。
そこには新聞紙の束があった。確かにうちがとっている新聞社の物では無かった。
警官が『ん?』
と何かに気付き、新聞紙の束の中から何かを取り出した。
【木の板】
それには《○○○焼死祈願》と俺のフルネームが彫られていた。

俺は全身に鳥肌が立った。やはり俺の名前を調べ上げていたんだ。
もし警察がパトロールしていなかったら・・
と、少し気が遠くなった。
母は泣きだし、俺を抱き締めて頭を撫で回してきた。

警官はしばらく黙っていたが『実は、あの女、、、少し精神的に病んでまして。。。○○町にすんでいるんですけど、結構苦情、、、まぁ、同情の声というのもあるんですがねぇ・・・』
と、中年女の事を語りだした。
警官『あの女、1年前に交通事故で主人と旦那を亡くしてまして。。
それ以来、情緒不安定と精神分裂症というか。。まぁ近所との揉め事なども出てきだしましてね。。
山で発見された【少女の写真】であの女の特定は出来ていたんですよ。
二年前の交通事故・・・・・あの少女が道路に飛び出したのをハンドルをきって壁に衝突して主人と息子が無くなったんですよ。。。
飛び出した少女は無傷で助かったんですが・・・以来、あの少女の家にも散々嫌がらせをしているんですよ。
ただ事故が事故なだけに少女の家からは被害届けはでてないんですが。。。あの少女を相当怨んでいるんでしょうね。。。』

と。
俺はその話を聞き、同情などは一切出来なかった。
むしろ【中年女】の執念深さがヒシヒシ と伝わってきた。
何よりも警官も認める
『情緒不安定・精神分裂症』
これでは、すぐに釈放になるのではないか?
その後、又、『中年女』の存在に怯え生きていかなければならないのか?
警官の話を聞き、『安堵感』よりも『絶望感』が心に広がった。


それから5年。。。
俺・慎・淳はそれぞれ違う高校に進んでいた。

俺達はすっかり会うことも無くなり、
それぞれ別の人生を歩んでいた。

もちろん『中年女』事件は忘れることが出来ずにいたが、『恐怖心』はかなり薄れていた。


そんな高一の冬休み、懐かしい奴『淳』から電話が掛かってきた。
『おう!ひさしぶり!』
そんな挨拶も程ほどに、淳は
『実は単車で事故ってさぁ・・足と腰骨折って入院してんだよ。』

『え?!だっせーな!どこの病院よ?寂しいから見舞いに来いってか?』
淳『まぁ、それもあるんだけどさぁ。。。
お前、【中年女】の事って覚えてる?事件の事じゃなくってさぁ。。顔、覚えてる?』

俺『、、、何で?何だよ急に!』

淳『。。。毎晩、面会時間終わってから。。。変なババァが俺の事を覗きに来るんだよ。。ニヤつきながら。。』

淳の発した言葉を聞いたとたんに『中年女』の顔を鮮明に思い出した。

始めて出会ったあの夜の『歯を食いしばった顔』
下校時に出会った『いやらしいニヤついた顔』
自宅玄関で見た『狂ったような叫び顔』
あれから忘れる努力をしていたが決して忘れることの出来ない『トラウマ』だった。

俺は淳に『何言ってんだよ?!もう忘れろ!ほんっとオメーって気が小せぇーなぁ?!』と答えた。自分自身にも言い聞かせるように。。
淳は『そーだよな。。。いや、こーゆーとこって妙に気が小さくなるんだよ!』
俺は『そーゆーとこ、変わってねーな!』と余裕を見せた。俺自信もあの日のまま成長していないが。
そして、入院している病院を聞き、『近いうちにエロ本持って見舞いに行くよ!』と言い電話を切った。
電話を切った瞬間、何故か胸騒ぎがした。

『中年女』

淳の言葉が妙に気に掛かりだした。

電話を切った後、しばらく考えた。
まさか、今更『中年女』が現れるはずが無い。。。
それにあいつは捕まったはず。。。いや、釈放されたのか??

というか、今思えば俺達三人は『中年女』に何をしたわけでも無い。
ただ『中年女』の呪いの儀式を見てしまっただけなのに、こちらの払った代償はあまりにも大きい。
偶然、夜の山で出会い、いきなり襲われた。俺達は何一つ『中年女』から奪っていない。それどころか、傷付けてもいない。
『中年女』は俺達からハッピーとタッチを奪い、秘密基地を壊し、何より俺達三人に『恐怖』を植え付けた。
『中年女』がいくら執念深いといっても、さすがにもう俺達に関わってくるとは思えない。
こんなことを思うのも何だが、怨むなら『写真の少女』にベクトルが向くはず!

俺は強引に『俺自信』を納得させた。


危険な好奇心その9
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